2009年5月26日火曜日

スーパーカー

6月1日の「写真の日」に、函館の写真館の組合による「写真供養
祭」が開催される。ウチの写真館も組合に加盟してるので毎年たくさんの
「不要な?写真」が寄せられる。
今日も近所のお年寄りが古い写真を大量に持ってきた。念のため、本人の
前で預かった写真を確認したら、昭和の函館の懐かしい写真がたくさん
あった。ご家族の幸福な時間がいっぱい写っていた。中には写真館で撮っ
たきちんとした記念写真も。。。
「これ、本当に燃やしちゃっていいんですか?」
「いいの、いいの、持っていても仕方ない写真だから。。。」
「本当にいいんですか?」
「はい、宜しくお願いします。」
「。。。。このスーパーカーの写真、もし宜しければ頂いてもいいです
か?」
「こんな写真?いいですよ、欲しいならさしあげますよ。」
「うわっ、ありがとうございます!」

なんだか複雑な気持ちになった。写真館の組合がお客様のために始めた
「写真供養祭」。今年、長年の功績が認められ表彰されるらしい。「功
績、、、?」本当にお客様のためになっているのだろうか。。。貴重な都
市の記憶が無雑作に焼かれていく。事情もおありだろうが、あっさり捨て
られてしまう写真って凄くかわいそうで悲しくなる。

たまたま今準備中の写真展のテーマは「時代ヲ旅スル写真館」。今日もた
くさんの函館の古写真を復元した。本来、写真を残すのが写真館の仕事で
あり、責任だと私は思う。お客様に捨てられてしまうような記念写真なん
て撮りたくない。なんだか組合の事業に矛盾を感じる。

ところで、なんでスーパーカーの写真を貰ったのかというと、、、
この写真、1978年の「丸井デパート函館店」屋上で撮られたものな
んです。当時、スーパーカーが大流行でとくに「カウンタック」は少年た
ちの憧れだったんです。人だかりの最前列でタイガースの帽子被ってニコ
マートで激写しまくってる小学4年生、それ、間違いなく私です
(笑)破綻問題で大変な丸井さん、、、デパートの屋上は昭和の子供たち
の夢だった。歳バレた?(^^;;


閃光中年