2009年6月19日金曜日

松前再訪

昨夜はダンススタジオでの撮影を終えて、帰宅したのは10時過ぎ
だった。その後、撮影データを整理し終えたら、力尽きて意識を失ってし
まった(^^;; でも、全カットいい感じに撮れてたのでバッチリで
す!
そして今朝は早起きして松前へ。敬愛している松前の写真師Sさん
と合流し、郷土資料館と松前城へ伺った。4月に松前を訪れた際に
教育委員会のMさんに出会い、今回、特別なお計らいで「松前藩主
崇広公」の肖像写真の原板を拝見させて頂いたのだ。150年前の貴
重な湿板写真を目の当たりにし、身震いした。この写真の複製や印刷物は
これまで何度も目にしてきたが、原板の肖像から受けた印象は全く違うも
のだった。殿様の表情が威厳に満ち溢れ、その眼光の鋭さはまさにサムラ
イのものだった。改めて「写真の力」、オリジナルの「圧倒的なリアリ
ティ」の凄ごさを実感したのだった。
今回、こうして松前を訪れ、Sさんと殿様の肖像写真に拝謁したの
には理由がある。今年は写真が北海道に伝来して150年。写真館が
創られて140年。この節目の年に先祖代々この仕事を継承してこら
れたことに感謝し、これからも写真館の伝統を守り、地域の皆様に喜んで
頂けるような場所でありたいという願いと祈りを捧げるために登城したの
だ。資料調査ではなく、興味本位の見学でもない。私とSさんの写
真サムライとしての志、先祖供養、言わば法事のようなものだったのだ。
だから我々は丸腰で(カメラを持たずに)登城した。そんな私
たちの意図をご理解くださり、快く拝謁を許して下さった松前町の皆様、
教育委員会のMさんに心から感謝しています。本当にありがとうご
ざいました。先祖供養だけではなく、私たち写真館の仕事に対する責任と
誇りを再認識できました。今後もますます精進して参りたいと思います。


閃光中年